【獣医師監修】犬の予防接種について解説!

2026年6月3日

犬を飼いはじめたら避けては通れないのが予防接種。

犬の予防接種には、義務のものと任意のものとがあります。
義務のものを受けさせないと、法律違反になってしまいます。また、任意のものも愛犬と飼い主さんが健やかな暮らしを続けるために、受けさせておくことをおすすめします。

この記事では、犬の予防接種について、ワクチンの種類、注意点などを解説します。


犬の予防接種はなぜ必要? 犬の予防接種は、愛犬を感染症から守り、ほかの犬に感染を広げないために必要です。
また、病気の中には人に感染するものもあるので、飼い主さんの身を守るという意味もあります。

犬の予防接種には、法律により義務付けられたものと、任意のものとがあります。
接種義務があるものは「狂犬病ワクチン」です。飼い主の義務として必ず接種させましょう。

任意のものは「混合ワクチン」です。混合ワクチンには、感染してしまうと致死率が高い病気も含まれています。すべてを100%予防できる訳ではありませんが、万が一感染してしまった際に重症化を防ぐためにも、定期的な接種が推奨されています。

ドッグランやペットホテルなど、複数の犬が集まる場所を利用する際には、狂犬病ワクチンはもちろん、混合ワクチンの摂取も必要になることが多いです。どちらも接種しておくに越したことはありません。


狂犬病のワクチンについて!時期や回数、費用は? 狂犬病ワクチンは、狂犬病予防法という法律により接種が義務付けられている予防接種です。

一般的な狂犬病ワクチンのスケジュールは以下の通りです。

時期 1回目は生後91日以上(生まれた日を0日として)の犬を飼いはじめて30日以内
回数 1年に1回、毎年

狂犬病ワクチンは、集団接種会場や保健所、動物病院で受けることができます。
初回の接種を受けて保健所に畜犬登録をしたあとは、年に1回ハガキなどで接種のお知らせが届きますので、それに合わせて毎年接種させてください。


混合ワクチンの種類について 混合ワクチンは、致死率の高い感染症に対する「コアワクチン」と、生活環境により感染するリスクがある感染症に対する「ノンコアワクチン」の2つのグループによる組み合わせで作られています。
以前は、年に1回、注射することが一般的でした。近年は抗体価検査を実施し、投与間隔を調整する方法も広まっています。接種頻度については検査結果や愛犬の状態を踏まえて、かかりつけの獣医師さんと相談してください。

コアワクチンで予防できる感染症とは コアワクチンは、致死率の高い以下の感染症に対応するものです。

犬ジステンパーウイルス感染症
感染犬の目やに、鼻水、唾液、排泄物との接触や、くしゃみなどの飛沫により感染します。
ウイルスが全身に広がると下痢、嘔吐、発熱、鼻水、くしゃみ、麻痺、痙攣などの症状が現れます。
致死率が50〜90%と非常に高く、完治しても神経症状などの後遺症が残ることがあります。ワクチンでの予防が重要な感染症です。

犬アデノウイルスⅠ型感染症(犬伝染性肝炎)
感染犬の排泄物に接触することで感染します。
発熱、元気がないという症状の後、回復に向かう犬が多いですが、中には重症化し、皮膚への点状出血や痙攣などの症状が見られることもあります。
また、この病気の特徴として回復期に目の中が青白く濁って見える「ブルーアイ」が見られます。主に肝臓に影響する重篤な感染症で、予防が重要になります。

犬アデノウイルスⅡ型感染症(犬伝染性喉頭気管炎)
咳、喉の腫れ、くしゃみなど風邪に似た症状が現れます。
「ケンネルコフ」と呼ばれる犬の風邪の原因の1つと考えられています。
ほかのウイルスとの混合感染を起こすと症状が重くなります。

犬パルボウイルス感染症
感染犬の排泄物や嘔吐物に接触することで感染します。
感染すると血液の混じったひどい下痢や嘔吐などが見られます。
生後8週齢未満で感染してしまうと、急速に悪化して心筋炎という心臓の病気を引き起こすことがあります。


ノンコアワクチンで予防できる感染症とは ノンコアワクチンは、居住地域や生育環境などに応じて接種したほうが良いとされます。
対応する感染症は以下の通りです。

犬パラインフルエンザ感染症(ケンネルコフ)
感染犬自身や感染犬の使用した寝床などへの接触、咳やくしゃみなどの飛沫により感染します。
咳、鼻水、発熱など風邪のような症状が現れます。
致死率は低いですが、ほかの感染症と混合感染を起こすと症状が重くなります。

犬コロナウイルス感染症
感染犬の排泄物を舐めた場合などに感染します。
成犬の場合は感染しても症状が出ない場合もあります。(不顕性感染と言われます)
子犬が感染をすると下痢、嘔吐等の消化器症状が見られ、ひどい場合はに関わる可能性もあります。また、犬パルボウイルスと混合感染を起こすことが多く、その場合はより重い症状となります。

犬レプトスピラ感染症
レプトスピラ症は人をはじめとする様々な哺乳類に感染する病気です。(人獣共通感染症と呼ばれます)
犬は屋外で、主に感染動物の糞尿で汚染された土壌や水に接触することで感染します。
麻痺や黄疸などを起こす「黄疸型」、出血性胃腸炎や腎炎を起こす「出血型」、症状が出ない「不顕性」があります。
レプトスピラ菌には250以上もの血清型があり、混合ワクチンに入っているのはそのうちの数種類が含まれます。


混合ワクチンの費用 混合ワクチンによってつくられる免疫は一生持続できるわけではありません。
一般的には、生後1年までに3回、その後は1年に1回の接種が基本となります。
近年ではコアワクチンの抗体検査を行い、病原体と戦う力が切れてきたタイミングで接種を行うこともあり、必ずしも1年に1回という訳ではありません。

病院のホームページに、混合ワクチンの料金表が掲載されていることも多いので、まずはチェックしてみてください。


犬の感染症、発症率は? 「伴侶動物ワクチン懇話会」が行った調査により、2013年9月から2015年8月までの2年間に、全国600の動物病院のうち56.8%で犬の感染症の診断が出ていることがわかりました。
診断された感染症の種類は、全て混合ワクチンの対象となるものでした。

この調査結果は、犬の感染症が身近なところに潜んでいることや、予防接種の重要性を示唆するものとなっています。
愛犬が感染症により苦しむことがないよう、予防接種はしっかりと受けさせましょう。


予防接種前後に注意するポイント 犬が予防接種を受ける前と受けた後には、以下のポイントに注意しましょう。

体調 予防接種は健康なときに受けるのが基本です。
接種当日に下痢や嘔吐をしている、発熱している、元気がないなど、普段と違う様子がみられる場合は獣医師に相談してください。

また、発情や妊娠をしている場合、持病がある場合、過去に予防接種でアナフィラキシーショックを起こしたことがある場合は、あらかじめ獣医師に接種可能か確認しておく必要があります。

副作用 ワクチンには副作用のリスクがあります。
接種後30分以内には、痙攣や呼吸困難などのアナフィラキシーショックと呼ばれる症状がみられることがあります。
接種後24時間以内には、嘔吐、下痢、発熱、顔の腫れなどが起きやすいです。
これらの症状がみられる場合は、すぐに病院に連絡をして指示を仰ぎましょう。

運動や外出 予防接種後は体調不良になることがあるため、安静に過ごさせることが大切です。
接種後2〜3日は、激しい運動や長時間の外出など、犬の体に負担のかかる行動は控えましょう。
散歩については、接種当日は控え、その後数日はいつもより短い時間にするのがおすすめです。

シャンプーやトリミング シャンプーやトリミングは犬にとって体力を消耗する行為です。
接種後1週間程度は控えておいたほうが良いでしょう。
トリミングが必要な犬種は、接種前にあらかじめ行っておくのがおすすめです。

接種間隔 一般的には、狂犬病ワクチンと混合ワクチンは2週間〜1ヶ月程度間隔をあけて摂取することが望ましいとされます。
子犬期には免疫をしっかり定着させるため、成犬よりも頻繁に予防接種を受ける必要があり、接種スケジュールを考えるのが難しくなります。
獣医師と相談しながら、無理のないスケジュールを組んでいきましょう。


愛犬に優しい無添加フードならドッグフード工房 愛犬を感染症から守るためには、定期的な予防接種が肝心です。
また、栄養バランスのとれた食事により健康を維持し、免疫力を保っておくことも大切です。

ドッグフード工房のフードは、厳選した高品質な素材を使い、栄養がギュッと詰まっています。
愛犬の免疫力維持にも役立てていただけますよ。

定期便でお得に購入もできますので、チェックしてみてくださいね。



まとめ 犬の予防接種には副作用のリスクもあります。
しかし、アナフィラキシーショックのような重篤な副作用が起きる確率は1万頭あたり7.2頭と低く、恩恵の方が上回る可能性が高いです。

接種義務のある狂犬病ワクチンはもちろん、任意接種の混合ワクチンも受けておくに越したことはありません。

獣医師と相談しながら、無理のないスケジュールで接種させていきましょう。


▶ドッグフード工房公式サイト