【獣医師監修】犬の外耳炎ってどんな病気?症状や原因は?治療方法なども解説

2026年3月10日

犬の外耳炎とは、どのような病気でしょうか。犬を飼っているのであれば、どんな症状が出るのか知っておくと安心です。本記事では、犬が外耳炎になる原因や、治療方法をご紹介します。また、予防方法や気になる治療費の相場についてご紹介します。

犬の外耳炎とはどんな病気?

犬の外耳炎は、耳の「外耳」部分に炎症が起こる病気です。
耳は外耳、中耳、内耳の3つに部分に分けられますが、耳から鼓膜までの間の耳道と呼ばれる場所が外耳に当たります。
細菌や真菌などが繁殖したり、アトピー、アレルギーによる過敏症や、耳ダニなどの寄生虫、さらに異物混入、腫瘍などが炎症の原因になることがあります。

症状が急に酷くなるのを「急性外耳炎」、少しずつ悪くなっていき経過が長期に渡ることを「慢性外耳炎」と呼びます。
さまざまなケースがあるため、症状に早く気付くことが重要となるでしょう。

犬の外耳炎の症状
外耳炎になると耳が痛くなったり、痒くなったりすることから、耳を引っ掻くなどします。以下のような症状を見逃さないようにしましょう。

・頭を振る
・耳を地面などにこすりつける
・痛み、痒みのある耳を下に傾ける
・悪臭がする耳だれがある
・臭いのする耳垢が溜まる
・声や音に対しての反応が鈍い
・耳部分の脱毛
・耳の中が腫れあがる

また、原因ごとに以下のような特徴が出ます。特徴から原因を探り、動物病院での診察を受けることをお勧めします。

細菌感染が原因の場合
耳から膿んだ臭いがする。どろっとした耳垢が出る。

真菌感染が原因の場合
独特の臭いがする。耳垢は茶色。

耳ダニが原因の場合
大量の黒い耳垢が出る。激しい痒みを伴う。

外耳炎になりやすい犬種
犬は犬種により、耳の形が異なります。
外耳炎になりやすい犬種は垂れ耳を持つ犬種とされており、レトリーバー、ダックスフンド、スパニエル、コッカーなどです。
また、外耳道に毛が密集しているテリアやプードルなどの犬種もかかりやすいでしょう。

犬の外耳炎の原因とは?

外耳炎は、基礎疾患を持っていることにより、外耳道の形が変化することが原因となることがあります。
外耳炎を引き起こす基礎疾患には、以下のようなものがあります。

・寄生虫(耳ダニやマダニ、ニキビダニなど)
・過敏症(アトピーや食物アレルギー、接触性皮膚炎など)
・異物
・腫瘍
・犬種による耳の構造的問題(耳道が狭い、耳が重く垂れさがっている、耳道内に毛が多いなど)

外耳炎が引き起こす二次的な問題
外耳炎になる原因としては基礎疾患以外にも、外耳道の自浄作用が低下することで、カビの一種であるマラセチアや細菌などが二次感染を引き起こすこともあります。
耳の中には普段からさまざまな細菌が住んでいますが、バリア機能や免疫機能が正常に働いていれば、細菌が増えないように調整できます。
しかし、何かのきっかけでバランスが崩れて、二次感染となってしまうのです。

二次感染を起こす問題には、以下のようなものがあります。

・細菌感染
・中耳炎
・耳道狭窄
・マラセチア感染


犬の外耳炎の治療方法は?

犬が外耳炎となってしまった場合、どのように治療されるのでしょうか。
動物病院で行われる治療方法についてご紹介します。

投薬
動物病院では外耳炎の治療のために、耳を洗浄することに加え、原因に対して有効な薬を使用します。
耳洗浄は自宅治療となることもありますし、定期的に通院して行うこともあります。
一般的に点耳薬が処方されますが、重症の場合は内服薬になることもあるでしょう外耳道が腫れて狭くなっていたり、痛みを伴う場合には、ステロイドを投与することもあります。
マラセチアの感染による二次感染であれば、軽症では点耳薬、重症では抗真菌薬の投与が検討されます。
アトピー性皮膚炎などの皮膚病が原因の場合には、その治療と並行して行います。

投薬により、軽度であれば1週間ほどで良くなりますが、炎症が強い場合には、投薬しても治療が長期に渡ることがあります。
炎症がかなり強い場合には、耳の洗浄は痛みを感じるため控え、炎症を抑える薬を使用し、定期的に動物病院で洗浄することもあるでしょうります。
なお、腫瘍や異物混入の場合には、それらを取り除く処置を行います。

外科処置
慢性化している難治性外耳炎の場合には、外科処置が取られることもあります。
また、悪化してしまい投薬では痛みや炎症が緩和できない場合には、耳道の組織を丸ごと取り除く手術を行うこともあります。

犬の外耳炎の治療費はどれくらい?

犬が外耳炎にかかってしまった場合、動物病院での治療費は1回の通院あたり数千円から検査内容にもよりますが、2万円程度です。
上記の金額はあくまで一例で、犬種や症状、処方される薬によって異なります。
詳細を知りたい場合は、かかりつけの動物病院に確認しましょう。

外耳炎の予防方法はある?

外耳炎にならないよう、予防する方法はあるのでしょうか。愛犬が辛い思いをする前に、飼い主としてできることから始めてみましょう。

病院で定期的に診てもらう
外耳炎は動物病院での治療が必要です。
また、再発することも多いため、定期的に診てもらうと安心です。

炎症が耳の奥に進行してしまうと、中耳炎や内耳炎を併発する可能性もあります。
また、何度も再発してしまい慢性化すると鼓膜の前を完全に防いでしまい、音が聞こえづらくなることもあります。
手術が必要となることもあるため、早期発見が重要となります。

耳の掃除を適度に行う
耳を清潔に保つために、適度な耳掃除をしましょう。
耳の中の皮膚を傷つけることのないよう、注意してください。また、耳の掃除はやりすぎてもいけません。
やりすぎてしまうと耳を傷つける恐れがあるため、適度に行うように心がけてください。
掃除の際には、耳の中に耳垢が溜まっていないか、赤みはないか、嫌な臭いがしないかなどをチェックしましょう。

耳の中を洗浄するのも効果があります。
シャンプーの時には、耳をよく洗ってあげてください。
耳介(じかい、耳たぶのこと)はシャンプーをつけて、もみ洗いをします。耳にシャンプーが残ってしまうと皮膚炎の原因にもなるため、すすぎは念入りに行ってください。
高温多湿となる梅雨、暖房をつける真冬などは、皮膚や免疫機能のバランスが崩れやすく再発しやすい時期です。耳をよく洗い、観察するようにしてください。

まとめ

犬の外耳炎についてご紹介しました。
犬種によっては、耳の形状から外耳炎にかかりやすいことがあるため、注意が必要です。
外耳炎は一度かかってしまうと再発しやすく、症状が現れたら早目に動物病院での診察を受けるようにしましょう。
また定期検診を受けておくと安心です。
犬の外耳炎用に市販薬も販売されていますが、基礎疾患や細菌などが原因になっている可能性があります。


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